原発が一番安いの嘘

今日の報道ステーションで山梨と長野の県境の電気料金の話をしていた。現時点でも中部電力管内の長野の方が電気代が安いと言っていた。
現在申請中の料金値上げを行うと現在の価格差が一段と広がるが、山梨側の人は中部電力から買いたくても買えない。との内容だったが、そこで終わっていた。
現在の電気料金の算定は原発が通常に稼働していた時のコストを基に決まっているはずだ。因みに東電の原発事故前の2009年の東京電力原発依存度は32.1%、中部電力は12.3%らしい。それでなぜ、中部電力より東京電力のほうが電気代が高いんだ。問い詰められると、発電コスト以外の部分の差と言い訳するんだろう。
しかし、内橋克人が書いた『日本の原発、どこで間違えたのか』では第5章の中の「東京電力北陸電力の電気料金を比較する」で原発依存度を高めるほど電気料金が上がっていく事を具体的なデータで検証されている。この本のデータは昭和50年代のデータであるが、今日の報道ステーションの話では現在でも原発依存度の低い中部電力のほうが電気料金が安い事を知らしてくれた。

中部電力は山が多く、水力発電の比率が高いので安いと説明していることもあるようだが、経産省の発表(2009年)では水力:8.2〜13.3、原子力:4.8〜6.2だから水力の比率が高いことは易い説明にならないよな。(水力には原子力発電で余った夜間電力で水を汲み上げる揚水発電のコストも入れてるから高いんだけど、それなら、揚水発電のコストは原子力発電に入れるべきなんだ。原発は出力調整が出来ないから夜間の電力が余るんだし。そうすると原発のコストが高くなるからしないけど。)