はじまり

最初に異変を感じたのは3月下旬、姪の卒業式に姉夫婦が上京してきた時だった。
顔が黄色かったので肝臓が悪いんじゃないかと言ったら、「病院で見てもらっても特に悪いところは無い」と言っていた。今思えば心配をかけまいと思っていたのだろう。正月明けから体がだるくて動くのも億劫な状態だったらしい。病院で肝炎と言われていたらしい。その後、その時行っていた病院は肝臓に強くないからNTT病院に行ったほうが良いと友人に強く進められてNTT病院に行ったところ、肝硬変と診断されたらしい。
7月中頃に肝硬変と聞いたが、2,3日後だったかに電話でお願いがあると言われた。「肝臓をくれ」という事かな?と思ったら卒業したばかりの姪がドナーになることが決まっていて、ドナー検査の最中で、手術の保証人になってくれということだった。義兄は年齢制限でドナーになれないとのことだった。
姪の検査結果はほぼOKだったようだが、心臓に若干の懸念があるがCTを取らなくても大丈夫だろうとの事だったが、念のためにCTを撮ってくれるようにお願いしたらしい。その結果、狙った心臓ではなく、肺に5mm位の影が映ったため、そちらの精密検査を行うことになった。8月6日に検査結果を聞きに行ったところ癌と診断され、ドナーになれなくなったと電話をくれた。お盆に帰省したときに姉の手術をどうするか病院の先生と話すので一緒に来て欲しいとの事だった。姪がNGとなると自分しか居ないとは思っていたが、会社の仕事の遣り繰りをどうするかが一番の問題だった。